いじめられッ子には救済を。
「なんか中島チャン、顔赤くない??」
「お前、熱でもあんじゃねーの??」
二人に顔を覗き込まれる。
いやいや、そんなジーッと見られても何も起きないよ?
「話聞いてる??
でこ出せ。」
素直に前髪をあげると、圭介クンの手が触れた。
その手が思ったより冷たくて、気持ちいい。
「めっちゃ熱いぞ?!
マジで熱あんじゃん!!」
『熱なんてないよ。
あたし、元気だもん。』
第一、バカは風邪ひかないんだぜ!!
「いいから、保健室行くぞ。
あと頼んだ。」
野口クンが元気に返事するのを聞いて、教室を出た。