いじめられッ子には救済を。

「え、あー……」


男子生徒が狼狽えだす。



『そういや、こないだもここらで何かしてなかったっけ??

あたし、そいつの手当した記憶あるよ。』


白井弟を指差し言うと、

白井弟がこちらに助けを求める視線を投げ掛けてくる。



今助けてやるから、ちょっと待ってろって。



「ふーん。
ま、金とか言ってたし、

ザッと見、かつあげ集団に囲まれたオレの弟って感じだな。」


『せやなー』



白井兄の"かつあげ"と"オレの弟"ッて単語に明らかに動揺する奴ら。



一番先頭にいる優等生もどきも、顔面蒼白だ。



白井兄の恐れられ度を見た気がした。



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