sence:color of green


「せやから、そこやねん。理由」

「・・・は?」

唐突にそう言われても
さっきから少年の頭は衝撃を受けすぎて完全にショートしていて
なにを言ってんのか理解できなかった

「やからあんたのヴァイオリン、目茶苦茶なくらい感情出しやすいんよ。
それこそいつも使うとる自分のぐらいに」

「それがなんなんだよ」

「うちな最近色んな奴の楽器弾かしてもらっててん。
んでな、感情伝えやすかったり、にくかったりやっぱ人によってちゃうねん」

少年は静かに頷く

「んで、最近わかったんやけどな
伝えやすい人の楽器ってその人の愛情がまんま楽器にはいっとんねん。その愛情が大きければ大きいほど、感情を伝えやすいねん」


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