年上彼氏
「おい。」
彼は歩き出そうとした私の腕をつかんだ。
「なんですか?もう授業始まっちゃうんですけど」
私は軽く睨んでやった。
だって授業始まっちゃうんだもん。
「それがぶつかってきた奴の態度か?」
上から見下ろしながら言われた。
…腹立つ。
「すいませんでした。…これでいいですか?」
早く手離してよーっ
いつまでつかんでんだよ。
「お前生意気だな」
「…あの、手離して下さい」
「無理。」
はぁ?
意味わかんないし
「だって離したらどっか行くじゃん」
いや、当たり前だろ。
てかどっかじゃなくて授業だし。
もーなんなのこの人
王子ならもっと優しくできない訳?
てか誰だよ、こんな人に王子とかあだ名つけた奴。
みたいなかんじで私の心の中はいら立ちでいっぱいだった。