年上彼氏
「おーい?わかった?王子」
ボーッとしている私に声をかける真由。
「へ?…あ、うん」
「もしかして惚れた?」
またしても真由はニヤニヤして聞いてくる
「まさかぁ。だって顔見てないし」
そう、後ろ姿は見たけど顔は見えなかった
でも…後ろ姿を見る限り
カッコいい顔してるんだろうなぁって思う
赤茶に染められたちょっとだけウェーブのかかった髪。
ブレザーからだらしなくはみ出たYシャツ
今時の高校生。
というより不良?
「まぁたまにしか来ないから玲奈が知らなくても当然かもね。」
むっ…
またバカにして…
「だって噂とかよく知らないもん」
ほんと私は噂とかにうとい
この王子のこともきっと私以外の女の子は
知ってたんだろうなぁー…
だってあのキャー!って声すごかったもん。
そんなことを考えてると学校に着いた。