夜明けのカンタータ《詩集》
桜、きみと帰る道

通学カバン
おそろいのストラップ
前髪を切りすぎたと言った君の
恥ずかしそうな顔

半熟の夕日が町を染めるころ

君がくちずさむあの唄が
風となってこころを包む

どれだけ転んでも遅刻しても
しかたないなと笑ってくれる君の

温かな手に涙 こぼれて


やさしさはいつも君がくれる


今さらそれを
幸せだと知った


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