夜明けのカンタータ《詩集》
警報機
ちいさな孤独が窓をたたいたら
きっと君を
迎えに行くよ
出会ったのは何億分の一の確率だなんて
言われてもしっくりこないのに
ぼくら人間は
好んで数を使いたがるね
それでも
ちぐはぐだらけの綺麗さもやさしさも
いまだけは全部
嘘で ほんとさ
我慢するのが趣味みたいな
強くて弱い君の目から
ちいさな涙が零れたら
いますぐ君を
迎えに行くよ