夜明けのカンタータ《詩集》
小指

涙の理由を知らぬまま
旅立ってしまったこと
後悔しているんだ

朝日に溶けた僕らの明日
勘違いと嘘だらけの未来

別れのときがきても
君はただ笑って
臆病な僕に手を振った


朝が来て昼が来て夜が来て
君はぼくを忘れた


それでも

ぬくもりの消えた小指に

夢をみているんだ


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