夜明けのカンタータ《詩集》
キャンディ
嘘泣きがやけに上手く出来て
そんな自分が許せなくなる
かわいい子供でいたかった
なんて
かわいくないことを言う子供
なり下がった私の
価値はいったいどれくらい?
計算機
ものさし
世間の目
測るものばかりで
小さな枠ばかりで
幸せがいたくて
不幸が欲しくなる
真っ赤な口紅でわたしを塗ってよ
あの日ママがくれたキャンディみたいに