夜明けのカンタータ《詩集》
約束

首筋に光る汗

薬指でつないだ約束が
まぼろしになったと知った

僕も君も幼かっただけさ

そう言えばすんなりと
うなずくとでも思っているの

錆びた胸に沈めたナイフ
握っていたぬくもりが真実だと
疑うことも忘れ信じていた


おわりは にぶい痛みと傷跡を残して


それでもまたひとつ
あなたを愛しくさせた

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