セキララ☆

楽屋に着いてやっと手を離された。

「ちょっと何よっ」

「それは此方のセリフだ。何で此処にいる?」

「えっ?友達に誘われたから」

「友達っていうのは、あの美鈴って子か?」

「そうだけど」

「櫂、鈴の隣に居た子、覚えてるか?」

「もっちろんっ!僕が女の子の顔、忘れるわけないでしょっ?」

「その子、此処に連れてこい」

「えっ、でもそんなことしたら、バレちゃうんじゃ……」

私は心配になってそう聞いた。

「鈴の親友だろ?ならいい」

「じゃあ行ってくるね〜」

櫂くんはそう言うと、楽屋から出ていった。
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