セキララ☆

それからライブが始まった。

此処に居るだけで、悠太達のバンドがどれ程人気なのかが分かる。

皆が出てきた瞬間、この場の雰囲気がガラッと変わったからだ。

あちこちから歓声が聞こえてくる。


“やっぱりカッコいいなぁ〜”


そう思っていると、悠太と目が合った。

悠太は私を睨み付けている。

私は取りあえず、苦笑いしながらも小さく手を降った。


“てか何で睨み付けられなくちゃ、イケナイのよっ”


それからライブが終わり、ライブハウスを出ようとすると、私は手を握られた。


振り返ると、眼鏡をかけた悠太がいた。


私はそのままズルズルと、楽屋に連行された。
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