たんぽぽ
あいつ、アカシっていうのか。
「あれ?知らなかった?……ま、真崎なら名前を知る気もなかったかもな。あいつの名前は朱詩 摂南。」
「……。」
「一応、俺の幼なじみかな。」
「……。」
「でも、中学校行ってからかな?あいつは人間不信になっちまってねぇ。」
「……。」
「やっぱ酷い虐めにあったのかな、なんて。それから俺にも心を開かないのに、なんで真崎には開いたのかな、ってね。」
いきなり高嶺の顔つきが変わった。
笑顔から一変真剣な顔つきに。

なんだ。
ただの嫉妬か。

俺は高嶺のその反応を見て、ため息が出るほど呆れた。
でも、いい加減返事をしないわけにもいかないからちょっとだけ会話することに。

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