可愛くなってやる



「あっ……そのさ…瑞希ちゃんに言いたい事あって!」


「言いたい事?」


「うん……俺さ………瑞希ちゃんが好きなんだよね…」


「え!?何いってるの??川崎くんだってうちが地味なの知ってるでしょ??………それに川崎くんもてるじゃん…なんでうちなんか」


「……最初は地味って思ったけどさ、喋ると意外と明るいし…笑顔かわいいって思ったんだ、それに他の女なんかと違って自然にしゃべってくれるし……」


本気なのかな??
本当なのかな??

でも川崎くんのこと
異性として見たことなかった


好きじゃない人と付き合えないよ………。


「……ごめんなさい……うち川崎くんのこと異性として見たことない……だからこのまま友ッ「はぁ?」

川崎くんの声が私の言葉をふさいだ

さっきとは全く比べものにならないぐらい
低くて起こってるような声で
性格が変わったみたいに……

「なぁ??お前さ俺がこくってんだよ?」

「……えっ」

「だから俺がだよ??俺もてるの知ってるだろ??その俺がこんな地味女にこくってんだよ?わかる??なのにさぁ…なに拒否してんの?お前みたいな地味女にふられるとかマジありえねぇ!格好とかかえてやろうと思ったのによぉ」


「どしたの?川崎くん……さっきと別人だよッ……」

「なぁ??俺がなんでこくったかわかる??…………」


「…………。」


「好感度だよ」


「えッ……好感度……?」


「そう、好感度……地味で可愛くない女に性格とかに惚れて付き合う……そんで外見かわいくしてあげて周りを見返す」

なにそれ………

「そうしたら俺は優しくて性格よくてファッションセンスあって面倒見よくて外見だけで判断しない顔もいいめっちゃいい男の子になるわけ」

利用しようとしたんだ……

「まぁお前がOKしてもそれが成功したら後は喧嘩かなんか理由にしてポイ捨てするつもりだったし」

最低男………
顔だけだ……



「やっぱあらためて見るとキモいな、笑」


………え


キモい……



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