僕らの宇宙戦艦奮闘記


 昔、カルラの家でやった四人対戦のロボット格闘ゲームがある。


 その中のマックスボンバーという緑色したロボットが、その技を使うのだ。


 やり方はいたって豪快。


 戦艦をつかんで投げる。それだけ。


「大丈夫、一応、理論上は問題ない。雅のパワーは戦艦ホムラを投げられる。」


「理論以外全てのところに、問題がありますわ!」


「そうよ、戦艦投げるとか、馬鹿じゃないの!」


 佐倉と花子が、必死に反論するが・・・。


「いや、それで行こう。」


 美並が同意した。


「ちょっと、美並!」


「何考えてるの?」


「いけるな、祐太?」


 しかし、美並は外野の声に耳を貸さない。


『自信ないよ、そんなのシミュレーションでもやってないよ。』


 そりゃ、そんなコトまでシミュレーションでやっていたら、雅パイロットの授業は何をやっているんだという話になるわな。


「カルラの家でやったろ!」


『ゲームの話だよ!』


「つべこべ言わず、やるんや!男は度胸!」


『えぇ~!』


「問答無用、村山交代や。お前じゃ祐太と息を合わせられんやろ?」


 選手交代。


 操舵手兼艦長、美並楓。


 いや、斉藤が曲がりなりにもしゃべれるようになったのなら、艦長の任務は斉藤に任せることにしよう。


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