僕らの宇宙戦艦奮闘記


「みんなを傷つけて…仲間を傷つけて…無事で済むと思うな!」


 時間にしておよそ10分、雅重力圏外脱出。


 宇宙軌道に乗る。


 あいつは…いた。


「悠々と…」


 祐太はライフルを取り出すと、迷わず発射。


 かわされ…いや、外した。


 ホムラがクワガタ型と言うなら、あの迷彩戦艦はカブトムシ型というべきだろうか?


 巨大な砲身が中央に付けられており、あれが主砲発射台ということが分かる。


 大きさはホムラの半分程度。


 ホムラが強襲艦と予想される大きさなら、向こうはステルス加工されているところからも想像される通り、工作船だろう。


 だとしたら、戦力はそれほど、恐れることはないはずだ。


 もっとも、どちらにしても、祐太は許すつもりなどなかったが。


「撃ってきた!」


 カブトムシ型、もう隠れている必要がないと知ったのか、反撃開始。


 ミサイルのあらしが飛んでくる。


 当たるか!


 人型汎用兵器、雅。


 攻撃力は当然戦艦には劣るが、機動性なら圧倒的に、こちらが上。


 一気に近づき破壊してやる!


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