僕らの宇宙戦艦奮闘記


「つまり、バリア装置を破壊しろってことだろう?」


 まったく、張り切って、飛び出してやることは全部、僕任せじゃないか?


『バリア装置って…祐太分かるのか?』


 さあね?


「勘だよ!」


「「「「「おい!」」」」


 クラス中から、総ツッコミが入った。


 とはいえ、別にまったく予想が付いていないわけじゃない。


 あの工作艦は一度も主砲を撃って来ない。


 あのカブトムシの角に当たる砲台。


 あれは、見るからに砲台なのに、一度も撃って来ない。


 ホムラは主砲を撃ってきたにも関わらずに…だ。


 だとしたら、予想できることは一つ。


 あの、カブトムシの角が…バリア発生装置…もしくは、あれは主砲ではない何かだ。


『それ以前に、バリアが張られているんじゃ、雅でも無理じゃありませんの?』


 いざ、突進…とした瞬間、花子からの声が飛んだ。


 ‥‥いや、それは…


『…花子、気がつかなかったんか?』


 通信機越しに美並のあきれ方が分かった。


「いくよ!」


 くだらない会話に付き合っている暇はない。


 雅突貫。


『援護は?』


 雄二が聞いてくるが…。


「後ろからのミサイルは邪魔だけだよ!」


 率直な意見だった。


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