僕らの宇宙戦艦奮闘記


「…一緒にいて、気持のいい人間と一緒にいるのは、当たり前。伊集院さんも、きっと祐太たちと同じクラスになったら、分かる。」


「理解できませんわ。どうせ、あの人たちは、良いところ言って、Bクラス、まぁ斉藤さんは頭だけは良いみたいでしょうから、Aクラスにはなるでしょうけど。でも、所詮、頭がいいだけでは、先が見える人間ですわ。」


 Sクラスを目指す、自分たちにしてみれば、所詮そこ止まりの人間に付き合う価値はない。


 それが、当時の花子の考えであった。


「…伊集院さんは分からないと思うけど、きっと、祐太も、雄二も、楓も、そして私もSクラスになれる。そして、私がクラスと役割を決められるのなら、彼らの誰かに艦長を任せたい。」


「御冗談を。あんな下級市民に、大切なホムラを任せられるものですか?」


「…私も、伊集院さんと同じように、大人たちに交じって、いろんな人間を見てきた。だから、言える。彼らほど、頼れる人間を私は知らない。」


 カルラさんって、見た目と違って、冗談が好きな方だったんですね。私とは合いそうにございませんわ。


 その時は、そう言って、カルラを鼻で笑った。


 笑っていたのだ…。


 そして今‥…。


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