僕らの宇宙戦艦奮闘記

『…ごめんなさい。』


 それでも、レーダー監視員は嫌なんだな。


「いいから、通信が終わったなら、閉じるぞ。吉田の出番はないから、安心しろ!とりあえず、昼寝でもしてろ。」


『斉藤君、怖い・・・。』


「悪かったな。コレでも艦長ってポジションに緊張してんだよ!いいから、余計な仕事増やさないでくれよ!」


 まったく、ただでさえ、勝手に艦長なんぞに任命されて、色々とめんどくさいこと押し付けられて、昨日だって、今日の打ち合わせをしていて、帰ったの夜の8時だぞ。


 中学生が帰る時間じゃないだろ?


 それなのに、俺の親はバカみたいに喜びやがって・・・。


「太平洋沖、10キロメートル地点到達、水深50メートル地点到達よ。」


 はぁ、ありがとう佐倉さん。


「お、おぅ。ホムラ空中停止。高度を降ろせ。」


「アイアイサー!」


 だから、なんでコイツが操舵手なんだ?


 なぁ、絶対間違っているだろ?


「…ところで、伊集院。」


 伊集院?


 誰だ?


「なんですの?カルラさん。」


 あぁ、そうだ。花子の苗字は伊集院だった。


 誰も呼ばないから忘れていた。


「…エスカルゴとカタツムリって何が違うの?」


 なぜ、それを今聞く?


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