僕らの宇宙戦艦奮闘記


「いや、まぁ冗談だけど…とりあえず、この中で、去年まで雅のシミュレーションの授業を受けていたやつってどれぐらいいる?」


 雄二の質問に、雄二を含めて10人近くが手を挙げた。


 あれ?カルラも受けていたんだ。今さらだけど、気がつかなかった・・・。


 雅のシミュレーション授業。


 初等部5年生から始まる『選択科目』の一つ。


 僕が取っていたのは、雅パイロットと衛生士と整備士。


 本当は清掃士って科目があればよかったのだけど、先生に聞いたら、ねぇよ!と、一蹴されたので、仕方なしに、選択欄の一番下から三つを選択したのだ。


「ちなみに、そこでA評価を取ったことのあるヤツ?」


 一気に4人ぐらいの手が下がった。


 あれ?雅の操縦ってそんなものだったの?


「あ~一応、俺取ったって言っても、一度ぐらいだぞ。」


「私も。」


「俺は、最初の頃はよく取れていたけどなぁ・・・」


 あれ?あれれ?


 ウソだ、雅の操縦ってそんな難しくないぞ。


「つまり、常にA評価をキープしていたのは、俺とカルラと祐太だけだな。」


 えぇ!カルラA評価取ってたんだ。


 全然気がつかなかったよ。


「・・・・私に出来ないことはない。」


 カルラが言うと、うそじゃなく聞こえるから、怖いよ・・・。


「じゃあ聞くけど、カルラシミュレーションで祐太と戦ったことあるか?」


「・・・ある、瞬殺だった。」


 え?あれ?僕負けたっけ?カルラに?


 そんな記憶無いけどな・・・。


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