僕らの宇宙戦艦奮闘記
「戦艦ホムラの艦長や、雅パイロットと言うのは、それだけで、一つの経歴や。しかも、超上級のな…政界に進出するにしろ、経済界で名を挙げるにしろ、持てるもんなら、持っていたい経歴やろ?」
「私はそんなものがなくても、困りませんけど。」
その割には、けっこう艦長の座にこだわっていたよな?花子。
「何が言いたいの?」
佐倉が、とうとうしびれを切らした。
「俺の予想だけど…」
「いや、私も同じ予想やと思う…」
「…私も。」
「ちょっと!三人だけで話を進めないで下さる?何というか、腹ただしいですわ。」
そんなこと言われてもな…。
「なんつーか、ようやく、俺はこの3人がトップ3に立った理由がわかった気がする。」
「いいから、結論を言って!」
佐倉が、怒鳴った。
そんなもの、ここまで考えれば分かるだろう?
「「「今年の戦艦ホムラは、実戦を視野に入れている。」」」
カルラ、美並、斉藤の声がそろった。
「…実戦?…実際に戦うってこと?」
宇治原君の顔が驚愕のものに変わる。
「確証はないけどな。せやから、こんな早い時期で宇宙に上がったのやろ?」
「…宇宙で慣れておかないと、いざという時、戸惑う。」
「ホムラが、実際に戦闘を行うとなれば、地球上ではなく宇宙だろうからな。」
「ちょっと、待ってください!三人とも、実戦って意味がわかりませんわ。そもそも実戦には敵がいるのですわよ!敵が!」
分かってるじゃないか、花子。