指輪
あたしは今日の八尋の行動を思い出して確信した。

『八尋が遊び人』だと言うことが。

はじめに軽そうだな・・・って思ってたんだ。


でも

慣れてるんだな・・・

そう思うと目頭が熱くなってきた。

落ち着こうと思いあたしは

八尋が頼んでくれたアイスティーを飲んでみた。


あっ美味しい・・・

アイスティーを満足そうに飲んでいたあたしは

周りがどうなっているかなんて気にしてなかった。


「か――――のじょッッ」

あたしは見知らぬ男に声をかけられた。

面倒くさそうに顔を上げると軽そうな男たちがあたしの周りにいた。

もう最悪・・・・・・

八尋早く帰ってきてよ・・・!!


「ねぇ遊びに行かない??」

「嫌」

あたしが即答したのが気に食わなかったらしい。

別の男が『ッめぇ』と言い腕を振り上げた。

殴られる・・・!!

反射的に目を瞑り手を頭にのせた。


・・・・・・

でも殴られることはなかった。
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