指輪
「鈴ちゃんが食べたの?」

八尋に今日逢って1番始めに言われた言葉がこれだった。

信じてないな…

そう思ったあたしは頬をふくらませた。


「鈴……
 あんたが食べたんだよね??」

お姉ちゃんまで言い出した。


「あたしが食べたよ。」

そう言うと八尋とお姉ちゃんは『やったー!!』て子供みたいにはしゃぎだした。


「二人ともうるさいよ…
 それより今日のご飯いつもと違ってた気がするんだけど……」

そう言うとお姉ちゃんは『いつもと変わらないでしょ。』と軽く返事をした。


……が。

何故か八尋がヤバイといったような表情になった。


一瞬だったがあたしは見逃さなかった。


「八尋くーん。
 何か知ってるの〜?」

あたしが『さっさとはけ』と言うような目で八尋を睨むと八尋は渋々言った。


「俺が……作った」

八尋は段々声をにごらせながら言った。

これにはビックリ!!


きちんと先生の許可はもらったらしい。

八尋は余程恥ずかしかったらしく『バイトっっ』と言い帰っていった。
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