指輪
「ありがと……」

お礼を言いながら初めて八尋の前で指輪をはめた。

そんなあたしを見て八尋は驚いている。


「八尋顔変だよ〜」

あたしがゲラゲラ笑うと『久々に笑ったのみた』って安心した笑みだったから。

あたしは何故か恥ずかしくなって八尋のお土産だけ乱暴に渡し家の中に入った。


チャララ〜

本文:お土産ありがと
   (^O^)/~~
   また明日ねぇ★

      八尋


はぁぁぁ。

あたし本当にこのままでいいのかな……


確かに幸せだけど。

あと一線が越えられない。


あぁやめた!!

考えない!!!!!


それよりバイト探そう。

そう思いパソコンを開き高校生でもバイトできるところを探す。

よさそうな所に片っ端から電話をした。


唯一『明日来て下さい』と言われた所はステーキ店のウェイトレスの仕事だった。

前にお姉ちゃんが働いてたから大丈夫だろう。



あたしはこの日に『バイトしてお金貯めて葉月さんに逢いに行く』ことと『八尋』ことを決心した。
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