冷酷系女子
清香と探したのだけど、教室に颯はいなくて
やっと見つけた。
どうやらそらと一緒みたい。
少し開いたドアの隙間から中を覗くと、二人の姿があった。
そういえばここ、“あの”教室だ…。
「ケホッ…にしてもここ、ホコリっぽくね?」
「いんだよ屋上には先約いるし、落ち着けばどこでも」
「ま、確かに、教室だとしばらく落ち着かねーよなぁ…」
そら、あたしと清香が屋上にいるの、知ってたんだ。
気をつかってくれたことに、お礼を言わないと。
「そ…」
「結城さぁ、俺のことどう思う」
「はぁ?」
「や、俺の過去?について」
声をかけようと思ったのだけれど、ドアにかけた手が止まる。
そらは、なんて言うんだろう。
「別に、いんじゃねぇの
女だって化粧してんだし、男が多少イジったって」
「そらくん、
俺らもっと前に出会ってれば親友だったかもしんないね…!」
颯がそらの肩を抱こうとする所を、そらはサラッと手で防ぐ。
「それはねーだろ。
だってあの人がいなかったら、俺らの接点なんもなかったろ」
「あの人って、百合ちゃん?」
「ん」
あたし……?