冷酷系女子
「俺の役目、もー終了みたいだし」
役目…?
あたしは首をかしげてそらを見る。
「俺、早瀬と話したんだ」
そらが、話し始める。
「そしたらアイツ、
“俺の”は好きじゃないんだってさ。
幼なじみだし、アイツが困ってんのも俺のせいで、守ってやんなきゃって、責任感みたいなもんなんだって。」
え…だって、そらは清香が好きだって、言ってたじゃない
告白だってして…
「まぁ、確かに清香と付き合うとかの想像もできなかったし、付き合いたいとかそんなことも思ったことなかったし。
そりゃあ好きなんだろーけど、なんか、それこそ恋人とかってゆーより近すぎて家族みたいなもんなんだろーな、アイツは。」
家族…
確かに、家族とは付き合えないものね。
いままでそらと清香の間には、入り込めない絆?というか、ふたりだけの歴史があって
だけど、気のせいかもしれないけれど、そらがあたしに少しだけ心を開いてくれている気がする。
ほんの少しだけ入り込めそうな隙間が空いたような気がする。
「今は、月島サンも、橘もいるわけだし
俺が絶対守ってやんなきゃって思わなくても良くなって…
なんかもー、過保護はやめにするわ」
ねぇ、そら
「だから、別にもういんだよ
月島サンが気にしてくれなくてもさ」
清香は家族なら
友達のあたしは、あなたの恋人になれるチャンスがあるのかしら?
「あ、そーだ」
「え?」
「そらまめ」