冷酷系女子



それから、そらは……

そら、は…………

どうしてるだろう?



「………………」



屋上のドアに手をかけて、一端深呼吸をする。

今日こそは、そらがいるだろうか



「入んねぇの?」



後ろから声がして、振り返るとそこには



「そら…」



確か前にも、こんなことがあった気がする。

そらはあたしの後ろから手を伸ばし、慣れた手つきでドアの鍵を開ける。



「はい、どーぞ」

「うん」



1日ぶり?なのに、しばらく会っていなかったような気持ち。

緊張している、だなんて
あたしらしくない。



「…………」

「…………」



定位置に座って、それからはずっと無言

何か、言わないと



「最近、清香と教室にもいずらいねとかって話してるの」

「え?」

「ほら、清香の、颯の写真の件で、色々噂になってて…」

「あぁ」



あぁ、って……。

会話が、続かないじゃない。



「はやく、噂がなくなるといいけど」

「……じゃあさ、それより大きな噂つくればいーんじゃねーの」



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