冷酷系女子



認めたくないけれど、凄く不安だったみたい

けれど、橘くんがくれたメモ用紙みたいに、この番号に電話をかけることはないだろう

大丈夫、あたしは弱くない。



「あたしとそらは、友達なの?」



男友達いなさそーだし、とそらは言っていた。

なら、あたしとそらは?

友達なのだろうか。



「…あー、なんなんだろね」

「わからないの?」

「じゃ、今から友達ってことでいんじゃない?」



…友達作りって、こんなもんなの?



「友達って、具体的にどういう間柄のことをいうの?どんなことをするの?」

「は?え、マジで聞いてんのソレ」

「だってあたし、友達なんていないもの」



あたしは一人でも生きていけるし、必要性を感じなかったから。

周りの人々も、別にあたしを必要となんかしていないだろうけど



「寂しいことサラッと言うな
つか今日やけに質問するね、いつもは興味ありませんって感じなのに」



言われて気づいた。

確かに、そうだ。

今日のあたしはどこか変だ、急いで屋上に来てみたり、そらの行動にホッとしてみたり。

…あたしは怖いんだ、見えない彼が。



< 30 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop