冷酷系女子
あたしが黙って空を眺めていると、結城くんはぱちくりと瞬きをしてあたしを見ていた。
「………何?」
「や、ちょっとビビった」
何が?
「俺も、"そら"だからさ」
結城くんが…空?
「………はぁ?何言ってんの?」
この人、頭おかしいんだろうか。
だってあなた、人間でしょう。
「あ、俺の名前"結城そら"だから」
「ゆうき…そら?」
へぇ…だから、そら、か。
「いい名前だね」
「どーも」
あたしはもう一度、空を見上げた。