冷酷系女子
女の子達がぞろぞろと帰って行くのを確認してから、早瀬さんはあたしの制服を勢いよく叩き始めた。
汚れを払っているつもりなのだろうけど、痛い。
「大丈夫?百合ちゃん!!」
「大丈夫だから、やめてそれ」
あたしが手をどけると、彼女は少ししょんぼりとした顔をした。
「わたし、信じてないからね、さっきの
だって百合ちゃん言ってたもん、わたしのこと、嫌わないからって…」
友達じゃないと言った事で、彼女を傷つけてしまったのかもしれない。
だってまさか
本気であたしと友達でいたいだなんて、思ってくれている女の子がいるだなんて思ってなかったから。
わからなかった、こんな反応をされるだなんて
「…つーか人の心配より、自分の心配しろよお前は
そして早くお前も教室行け」
「え、でも百合ちゃん怪我してるかもだしっ保健室に…」
「俺が連れてく」
早瀬さんは何を感じたのか、ニヤニヤと笑いながら、わかったと言って去っていった。
彼女のわかったの意味は、何か違う気がする…。
「じゃー月島サンは、こっち」
無表情のそらに連れられて、ついたのはいつもの屋上だった。