冷酷系女子

あたし…

そらはあたしと似てるって、勝手に思い込んでたんだと思う。

でも、違ったの

いつも女の子にｷｬｰｷｬｰ騒がれているのに、誰にも興味がない感じ

あたしもｷｬｰｷｬｰ騒がれてる…って言いたい訳じゃないけれど、それなりに異性にはﾓﾃてはいるんだと思う

それに集団で人とはつるまないで、どちらかっていうとひとりを好むﾀｲﾌﾟ

恋愛とか友情とか、そう言った関係のものに関心がない。

そんな風に思ってたのだけど



「そうよ、颯に頼みがあったの」



彼が早瀬さんに抱いている感情を知った時

なんとも言えない気持ちになった。





あたしはそれを知りたい。





「あたしに…恋を教えて」



あの時言いかけていた言葉を、ようやく口にした。

本当はもっと前から興味が無い振りして、知りたかったんだ



早瀬さんが前の彼を必死に繋ぎ止めようとあたしに声をかけた時、委員長が純粋にあたしを好きだと言ってくれた時

あたしは今までの出来事を、ゆっくりと振り返る

そして今、目の前の颯は笑っていた。

決して、馬鹿にしたような笑いではなく。