冷酷系女子
2.正反対な彼女
「つっ…月島さんっ!!!」
いつもは気の強そうな女の子ばかりに呼び出されるのだけど、今日は珍しいタイプの女の子に呼び止められた。
「あっ、あの…っ」
いつもみたいに集団ではないし、随時とオドオドした人
「なにか?」
「はっ…あ、あのっわたし、同じクラスの早瀬ですっ」
早瀬…さん?
「ごめん、あたしあなたのこと知らない」
「あっ、いいの
わたしカゲ薄いし当たり前だよっ」
早瀬さんは、ぶんぶんと横に手を振る
そして慌てながら自分のポケットの中からケータイを取り出し、それを開いてみせた。
待ち受け画面には、顔を赤くした早瀬さんと、隣にピースをした男の人。
「あのっ、これ、わたしの彼氏なんですけどっ…実は彼氏が、月島さんのことすごくキレイだって言ってて…」
………あぁ。
だから、わたしの彼氏に手出すなってパターン?
別に、出してないんだけど
「だからっ、その、わたしの彼氏と会ってあげてくれませんか!!?」
だけど、彼女が口にした言葉は、あたしの想像とは遥かに違って…
「………は?」
あたしは、首を傾げて早瀬さんを見下ろしていた。