冷酷系女子



放課後、知らない男の子に呼び出された。

そして、全く知らない男の子からの告白。



「悪いけど、あなたの気持ちには応えられない」



断ると、知らない男の子は恥ずかしそうに去っていく。



彼はあたしのどこに惹かれたのだろう

同じ様に男の子に告白をされたって、今まではそんなこと考えたこともなかったけれど…

そらを好きになった今、考える。



「相変わらずモッテモテだねー百合ちゃん」



どこからか颯が現れた。

見てたのね。



「よく、わからないの」

「ん?何が?」

「彼はあたしのどこが良くて、どこを好きだと思ったのか」



あたしの何を好きだと思ったんだろう



「んーそりゃあ、顔でしょ」



ハッキリと、颯が言う。



「あたし、別にそんな良い顔してないと思うんだけど」

「ははっ、いい加減自信持ちなよ百合ちゃん」

「自信なんか、持てるわけないじゃない」



たとえ、もし顔だけ良かったとしても

そらに気に入られないと意味がない。

早瀬さんのように、明るくて愛嬌がある子になればよかったのかもしれない。






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