冷酷系女子
らしくないこと、話しちゃったな。
つか、なんだあの百合ちゃんのかわいさ…反則だろ。
百合ちゃんががいなくなった後、照れた顔を隠すために水のみ場まで直行する。
バシャバシャと流した水で顔を洗ってると、隣からすっと花柄のハンカチが差し出された。
「颯くんって、仲野中出身だったんだね」
「お、ありがと
つか、よく知ってんねそんなこと」
借りたハンカチで、顔を拭く。
「あの、わたしの友達が偶然同じ中学でね、アルバム…見ちゃったんだ」
「あー、俺ね、あんなんだから、元は」
まじまじとその子が、俺の顔を覗きこむ。
「すごいんだね、整形って」
「ははっ、実家わりと金持ちで得したよねー」
「わざわざ地元からこんな遠くの学校まで通って、そのお金も出してくれる親なんてなかなかいないもんね、すごいなぁ
警察だっけ?お父さん。」
あれ?俺、そんなこと話してたっけ
「それは嘘だって、言ったはずなんだけど…そもそもなんで、そんなこと知ってんのかな?」
なにが、目的なんだろ
「……ねぇ、そんなことより
わたしも颯くんの特別になりたいな」