冷酷系女子
「どうせその程度だったんじゃん、俺じゃなくても良かったってことでしょ、他の奴と変わんないよね、結局」
この間の笑顔大放出がうそのように、冷たい表情。
あたしはそらに、そんな風に思われていたのね。
「好きに思ってくれてもいいけど」
そう思われているのなら仕方ないと思う。
「そらがどう思おうと関係ないもの
やめるって言っても、好きなのがやめられる訳はないし
現にあたしは今でもそらが好きだし」
そらに出会ってしまったから、
そらを好きになってしまったから。
「そらじゃなくてもいいだとか、思えない」
「つ…」
「でも、あたしは今颯を捜さないと」
だから、こんなに長々と話はしてられないの
あたしが再び颯を捜しに行こうとすると、そらが後ろからあたしの手を引いた。
「待って」
「何、まだ…」
「俺も捜す」
そら…?
あなた、颯と仲良かったっけ?
別に、気を遣ってくれなくてもいいのだけど…
「全然関係ねーけど、なんか俺もほっとけないから」