冷酷系女子
「なんかね、よく考えたら
いっつもわたしのこと支えてくれてたのって、そらだなって気づいたの」
早瀬さん…
「それにほら、百合ちゃんそらのこと好きなのやめるって言ってたし」
ねぇ、待って…
あたし…
早瀬さんに、そんなこと言ってない。
「なに言ってんの清香」
そらが、早瀬さんを真っ直ぐに見る。
胸がざわざわする
嫌だ
そらと早瀬さんが付き合うのかもとか、そういうことじゃなくて、早瀬さんが…
早瀬さんが、あたしの思っているような人じゃなかったらと思うと
そして、そんなことを思ってしまう自分自身が、とてつもなく嫌。
「お前、それ本気で言ってんの」
「え?」
「違うだろ、清香」
「嬉しくないの?ねぇ、そら
わたしを好きなんでしょ?わたしだよね?」
早瀬さんが、そらの肩をつかむ。
もしそらが、早瀬さんに告白なんてされたら
それはすごく喜ぶんだろうって思ってた。
あたしも見たことのないような笑顔で笑うんだろうなって。
でも、違うのは何故?
「清香、お前昨日の夜どこにいた?」
何故、そらはそんな質問をするのだろう
あたしの予感が、当たらないといい。