冷酷系女子
11.友達たち
「百合ちゃん、どうして?」
屋上について
第一声、彼女が口にした言葉。
「わたし、あんなにひどいこと言ったのに」
ひどいことを言ったっていう、自覚はあるのね。
彼女の方に近付くと、あたしは自然と清香の手をとっていた。
「清香は今でも私の本当の友達だと思うから、もう一人で傷ついてほしくない」
清香は目をぱちくりとさせて、こちらを見ている。
「あなたが言ったんじゃない。」
あたしはもう、微笑み方を知っている。
そして、つられて笑ってくれるのよね、あたしの知っている清香は。
「……百合ちゃんって、ほんと変。
傷ついてるのは、百合ちゃんでしょ?」