居場所
学校のある平日は持って帰って洗っていたが、夏休みは練習後干しておけば1時間ぐらいで乾いたのでよく手洗いをしていた。




誰もいない部室。


今まで何十回も出入りしてるのにじっくり見た事はあまりなかった。


部室は大きい部室とものすごく狭い部室とあった。


1年生とマネージャーは狭い部室だったが、4人の部員にしてみれば普通の広さだ。


どことなく…臭い。


さっきまで人がいた空気だった。



物静か(?)であまりしゃしゃるタイプではない1年生だが、みんな優しくて協力的だった。


いつもスーパーのカゴにボトル12本を無理やり入れ、練習が終わるとふたをはずし、きれいに洗いボトルを逆さまにむけて入れる。


いつも見ていてくれてるのか、マネージャーのいなかった今日も同じ状態で片付けられていた。


それを見た瞬間スーっと涙が出てきた。


それと同時に誰もいないのに微笑んでしまった。


“あーぁたし救われてるなぁ”


そう心から感じれた。


最近の日々をふと思うと1人で何やってんだろって思う事ばかりだった。
< 22 / 31 >

この作品をシェア

pagetop