カレシ

その後先輩は、いつもの先輩に戻った。

あたしは運転している先輩の横顔を見る。


少しタレ目のキレイな二重、
スッと筋が通る鼻、
可愛らしいアヒル口、

明るく染めてある髪を少し盛ってセットしてあって、そこからたまに見えるピアスが、やけに色っぽい。


…あぁ、触ってみたいな


吸い込まれるように目が離せない。


「なんや?顔に何かついてるか?(笑)」


先輩の言葉にハッとする。


「えっ!!と、…そのピアス可愛いよね!」

なんとか誤魔化そうとするあたし。

「ピアス?こんなん安もんやで(笑)」

先輩は"セールで千円や!"と言いながら笑った。


その後も、送ってもらいながら色んな話をする。

先輩となら、どんなにくだらない話でもすごい楽しかった。


< 118 / 177 >

この作品をシェア

pagetop