カレシ
その後先輩は、いつもの先輩に戻った。
あたしは運転している先輩の横顔を見る。
少しタレ目のキレイな二重、
スッと筋が通る鼻、
可愛らしいアヒル口、
明るく染めてある髪を少し盛ってセットしてあって、そこからたまに見えるピアスが、やけに色っぽい。
…あぁ、触ってみたいな
吸い込まれるように目が離せない。
「なんや?顔に何かついてるか?(笑)」
先輩の言葉にハッとする。
「えっ!!と、…そのピアス可愛いよね!」
なんとか誤魔化そうとするあたし。
「ピアス?こんなん安もんやで(笑)」
先輩は"セールで千円や!"と言いながら笑った。
その後も、送ってもらいながら色んな話をする。
先輩となら、どんなにくだらない話でもすごい楽しかった。