カレシ

「ゆい、大学はどうだった?」

コーヒーを開けながら良くんが言う。

「んっ?あんね友達できたよ!
そんで今日ごはんも食べに行ってきたんだあ」

「よかったな、二人で行ったんか?」

そう聞かれて、ちょっと言葉につまった。
別にやましい気持ちなんて全然なかったし、一人はまきの彼氏だし。

一瞬そうだよっ
と言おうとしたけど、嘘ついて後でバレた時の方が厄介だし
と思い直してほんとの事を言うことにした。


これであんなことになるなんて
分かってたら絶対言わなかったのに。

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