カレシ

かなりの時間あたしは嫌だと言い続けた。

良くんはずっと「ごめん」しか言わなかった。


「俺…明日もバイトだから
とりあえず帰るわ」

ずっとすすり泣きをしているあたしに良くんはそう言うと、コンビニからあたしの家に向かい出した。

「嫌だぁ…あたし帰らないから」

抵抗を続けるあたし。
みっともないなんてこと
わかってるよ。

でも納得行かない。
好き同士なのに…なんで別れなきゃいけないの…


あたしの家の前に着いても、あたしは車から降りなかった。

何もしゃべらない二人。

そんな中、沈黙を破ったのは良くんだった。

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