カレシ
家についてベッドに横になっても、そわそわして落ち着かないあたし。
何本ものタバコに火をつけて、灰皿を埋めていった。
ちゃんと…ケリをつけられるんだろーか。
今日ケリがつかなくても、待っているから大丈夫なんだけど、
なんだか落ち着かない。
時間はいつも通りにたっているはずなのに、すごくゆっくり流れているような気がした。
そろそろ家についてから3時間たつ。
まだ連絡はない。
相当言い争っているのか、話を切り出せなかったのか…
今どうなっているのか、物凄い気になってしょうがない。
それからまた、1時間が過ぎた。
今日は無理だったのかな、と諦めかけた頃ケータイが鳴り響き、電話が来たことを告げた。
ドキッとして一瞬で手に汗がにじむ。
あたしはケータイを持つと、ドキドキしながらボタンを押す。
耳にあてたケータイから、ハッキリ聞こえる恭くんの声。
「ちゃんとケリつけてきたで」
優しくそう言う恭くんに、あたしは緊張をほぐした。