カレシ

家についてベッドに横になっても、そわそわして落ち着かないあたし。

何本ものタバコに火をつけて、灰皿を埋めていった。


ちゃんと…ケリをつけられるんだろーか。

今日ケリがつかなくても、待っているから大丈夫なんだけど、
なんだか落ち着かない。



時間はいつも通りにたっているはずなのに、すごくゆっくり流れているような気がした。



そろそろ家についてから3時間たつ。

まだ連絡はない。

相当言い争っているのか、話を切り出せなかったのか…

今どうなっているのか、物凄い気になってしょうがない。


それからまた、1時間が過ぎた。

今日は無理だったのかな、と諦めかけた頃ケータイが鳴り響き、電話が来たことを告げた。


ドキッとして一瞬で手に汗がにじむ。

あたしはケータイを持つと、ドキドキしながらボタンを押す。

耳にあてたケータイから、ハッキリ聞こえる恭くんの声。


「ちゃんとケリつけてきたで」


優しくそう言う恭くんに、あたしは緊張をほぐした。


< 168 / 177 >

この作品をシェア

pagetop