カレシ
「恭くん…あたし幸せ」
腕枕をされながら恭くんにくっつくあたし。
「俺もやで。こんな好きになったの始めてや」
そう言うと、頭をなでてくれる。
あたしは嬉しくなって、ギューっとすると、"ほんま可愛いやつやな"とほっぺにキスしてくれた。
「そう言えば…」
あたしはふと、恭くんの元カノのことを思い出す。
「その…ゆりさん。大丈夫だった?」
「なんで名前まで覚えてるん」
恭くんは苦笑いをしている。
「や…だってそりゃ、印象的だったもん。一生忘れないよ(笑)」
「せやな…ごめんな」
「ちが、責めてるんじゃなくてさ、どう言う話したのかなって」
「ん?ああ、今日の話な。聞きたい?」
あたしはコクりとうなずいた。