カレシ

かばんの中からケータイを取り出す。

昨日の今頃は良くんにメール送ってたっけ。

そんなことを思い出すだけで
息が苦しくなり涙がこぼれそうになった。

良くん…メアドとか変えてないよね…?

ふと心配になったあたしは
良くんにメールを送ってみることにした。

バイト行く前にメールをすると言ったのは良くんだ。

メール送るくらい大丈夫だよね。

これでメールが届かなかったら
どうしよう。
もう完璧アウトだよね。


また涙が出そうになるのをこらえると、良くんにメールをつくった。


☆良くんおはよぉ
メール待ってるね

と。


送信ボタンを押すだけなのに
すごい勇気がいる。

えぇいっ!もう!

思い切って送信する。


エラーで返ってきませんように…

頭の中はそれでいっぱい。

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