カレシ
「ゆい、なんかあったんでしょ?」
検査が終わっても泣き止まないあたしを、まきは心配しはじめた。
「とりあえずここじゃあれだから」
そう言ってまきに連れてかれたのは保健室だった。
カフェテリアとかだと、あたしが泣いているのをみんなにじろじろ見られると思ったのだろう。
まきの優しさが、すっごい嬉しかった。
保健室の先生にはまきが理由を説明してくれて、ここで話すことになった。
「さ、ゆい?話してみなよ。話してみたら楽になるかもよ?」
優しい口調で話しかけてくるまきに、あたしはゆっくりと理由を説明しはじめた。