カレシ

あたしを落とし入れたゆうかにも、あたしを騙した良くんにも、物凄い腹が立った。

今頃二人で仲良く過ごしているかもしれない、そう思うとイライラしてきて止まらない。

あたしはタバコに火をつけると、ゆっくりと煙を吐いた。


この煙のように、あの女もあの男も消えてしまえばいい。

いつか必ず、仕返ししてやる。


心の中が黒で埋めつくされていく気がした。

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