BeacH (Eijis' black world *ZERO*)
【伝説の詐欺師】
ここで話は海藤が渋谷に着く1ヶ月前まで遡る…。
海藤はまだ大阪で詐欺師業をやっていた。
海藤の専門は結婚詐欺のような小さいものでなく、大企業をカモにする大掛かりなものだった。
海藤に潰された企業は数知れず、ゆえに海藤は“伝説の詐欺師”と呼ばれていた。
もちろん警察もずっと海藤をマークしていたが、彼の見事な仕事っぷりに手がかり一つ見つけられず、手を出せないでいた。
そんな海藤だったが、現状に全く満足していなかった。
挫折知らずの彼は常に上を狙っていた。
もはや海藤にとって詐欺は金儲けではなくなっていた。
ただ自分の力を世間に見せつける、それだけを目的としていた。
その日もそんな志でターゲットの情報収集を行っていた。
ターゲットは東京に本社を持つ“三富士銀行”。
最近になって関西にも支店を作って進出してきた大手銀行だ。
海藤は久しぶりの大物にワクワクしながら、計画を立てていた。
《ヨッシャ!完璧な計画や!今回もやったるで~。》
自宅の書斎で海藤はこれから始まるショータイムに胸を躍らせていた。
しかし、その日海藤のプランは企画倒れにとなる…
海藤はまだ大阪で詐欺師業をやっていた。
海藤の専門は結婚詐欺のような小さいものでなく、大企業をカモにする大掛かりなものだった。
海藤に潰された企業は数知れず、ゆえに海藤は“伝説の詐欺師”と呼ばれていた。
もちろん警察もずっと海藤をマークしていたが、彼の見事な仕事っぷりに手がかり一つ見つけられず、手を出せないでいた。
そんな海藤だったが、現状に全く満足していなかった。
挫折知らずの彼は常に上を狙っていた。
もはや海藤にとって詐欺は金儲けではなくなっていた。
ただ自分の力を世間に見せつける、それだけを目的としていた。
その日もそんな志でターゲットの情報収集を行っていた。
ターゲットは東京に本社を持つ“三富士銀行”。
最近になって関西にも支店を作って進出してきた大手銀行だ。
海藤は久しぶりの大物にワクワクしながら、計画を立てていた。
《ヨッシャ!完璧な計画や!今回もやったるで~。》
自宅の書斎で海藤はこれから始まるショータイムに胸を躍らせていた。
しかし、その日海藤のプランは企画倒れにとなる…