BeacH (Eijis' black world *ZERO*)
【常連客】
海藤は浜野を気に入ったらしく、雨が小雨になっても帰らなかった。
海藤はひたすらホットコーヒーを追加して居座り続けた。
「ほんでな!そのおばちゃんがな…」
海藤の他愛もない世間話が店中に響き渡る。
他に客はいなかったが、やけに賑やかな店になった。
しばらくして雨もすっかり止んだ。代わりに夕日が顔を出し始めた。
夕日のオレンジに渋谷が完全に染まった17時頃、1人の青年が店に入ってきた。
「ワタル。いつもの。」
入店するなり青年はそう言って奥のソファー席にどっかり座った。
どうやら常連客らしかった。
海藤はその常連客に何故かペコリと会釈をした。
まだ若いのに威圧感のあるその常連客に圧倒されて思わずとってしまった行動だった。
常連客は海藤の会釈に気付いたらしく、ちゃんと会釈を返した。
それとちょうど同タイミングに浜野は常連客にホットコーヒーを差し出した。
「はい。ミルク多めのホットカフェオレ、砂糖なし。」
《あの兄ちゃん、顔のわりには可愛いもん頼んどるなぁ…》
海藤はそのギャップに少し驚いた。
そんな海藤の前で常連客はカフェオレを一口飲み、再びタバコを一吸いした。
海藤はひたすらホットコーヒーを追加して居座り続けた。
「ほんでな!そのおばちゃんがな…」
海藤の他愛もない世間話が店中に響き渡る。
他に客はいなかったが、やけに賑やかな店になった。
しばらくして雨もすっかり止んだ。代わりに夕日が顔を出し始めた。
夕日のオレンジに渋谷が完全に染まった17時頃、1人の青年が店に入ってきた。
「ワタル。いつもの。」
入店するなり青年はそう言って奥のソファー席にどっかり座った。
どうやら常連客らしかった。
海藤はその常連客に何故かペコリと会釈をした。
まだ若いのに威圧感のあるその常連客に圧倒されて思わずとってしまった行動だった。
常連客は海藤の会釈に気付いたらしく、ちゃんと会釈を返した。
それとちょうど同タイミングに浜野は常連客にホットコーヒーを差し出した。
「はい。ミルク多めのホットカフェオレ、砂糖なし。」
《あの兄ちゃん、顔のわりには可愛いもん頼んどるなぁ…》
海藤はそのギャップに少し驚いた。
そんな海藤の前で常連客はカフェオレを一口飲み、再びタバコを一吸いした。