〜居場所をください〜私だけの光〜
―昼休み

「木田くん。ちょっと質問したいんだけど」

「ダメ!」

「ふぇ?」

「明日香、俺は海斗!海斗って呼んで!」

「か………海斗、ちょっと質問したいんだけど」

「んっ?何?」

ハァ……と、溜め息をつきながら明日香は海斗から視線をそらす。そらしたさきには、ほのかが“頑張って”という表情で見守っている。

「好きなタイプってどんな子?」

「なぁに?明日香は俺に惚れちゃった?」

「いや、断じて違うから…………」


「なぁんだ…つまんないのぅ……………」

「で、タイプは?」

「明日香がタイプ!俺明日香が好きだもん☆」


「「はっ!?」」


同時に言葉を放ったのは明日香とほのかだった。


沈黙になる。

明日香は我慢できず教室から飛び出した。


それを海斗が追った。



やはりその光景を影で見ていたのがイジメグループだった。

ほのかは一人で立ち尽くしていた。


< 12 / 14 >

この作品をシェア

pagetop