dailicious stories
「幼稚園の時からゆまちゃんが食べきれないと淳くんが食べたりさぁ。ゆまちゃんが落っことすと淳くんが残りあげたりしてたよあんたたち。」

「よく覚えてんねおばちゃん」

「たった10年くらい前のことでしょが」

「年の功を感じる発言……(ボソ)」

「淳今なんか言った?」

「いえ何も」

「ぷぷ。」



そして、笑いながらあたしは思う。



…そっかー。あたしたちそんな昔から、ちっとも変わってないんだ。

それはあたしの胸をちくんと刺すことで。



墜落アイスには小さなアリが寄り初めていて──




脳裏に浮かぶのは、今日よりもずっとずっと、暑かったあの遠い日のこと
< 15 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop